「中古マンションを買ったばかりなのに、雨漏りや給湯器の故障が見つかった…どうすればいい?」 「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)って聞くけど、具体的にどこまで、いつまで請求できるのだろうか?」
中古マンションの購入を検討している30代から50代の方々、あるいは購入後に問題に直面された方にとって、「契約不適合責任」は非常に重要な法律上の権利です。
トラブル解決の鍵となります。
中古マンションの取引においては、新築とは異なります。
建物の状態や設備に経年劣化による不具合が存在する可能性が高くなります。
この契約不適合責任が買主を守る最後の砦となります。
私たちは、東京都内、特に府中周辺で長年賃貸物件管理業とリフォーム業を行う専門会社です。
中古物件の売買契約から入居後のトラブル対応まで、数多くの事例を経験しています。
その経験と知識から、契約不適合責任の本質を正しく理解し、買主の権利を最大限に行使するための具体的な「知識」と「解決」策を徹底解説します。
この記事では、
- 契約不適合責任の期間
- 内容
- 損害賠償請求の方法
- 中古マンション特有の雨漏りやシロアリといった問題への対応法
までを網羅します。
契約不適合責任を正しく把握し、安心して中古マンションに住み続けるための重要情報を提供します。
契約不適合責任の基本と旧瑕疵担保責任との違い
中古マンション 瑕疵担保責任から契約不適合責任へ
契約不適合責任は、2020年(令和2年)4月1日に施行された改正民法によって導入された新しい概念です。
それ以前に存在した制度は、「瑕疵担保責任」と呼ばれていました。
中古マンション購入者は、取引が行われた時期に応じて、どちらの法律が適用されるかを知る必要があります。
- 瑕疵担保責任(改正前民法):買主の過失なく知ることができなかった隠れたる瑕疵(欠陥)が見つかった場合に、売主が負う責任でした。買主が請求できる権利は、契約解除と損害賠償請求に制限されていました。
- 契約不適合責任(改正後民法):売買契約の内容に適合しない不具合があった場合に、売主が負う責任です。瑕疵の有無を問わず、契約内容と実際の物件の状態の「違い」に着目します。買主が請求できる権利が拡充された点が大きな変更点です。
契約不適合責任 内容:買主に認められた4つの権利
契約不適合責任の下で、中古マンションの買主に認められる請求権は大きく拡充され、以下の4つが柱となります。
- 追完請求(修補請求):売買契約の目的物が契約内容に適合しない場合、買主は売主に対して、修補(修理)や代替物の引き渡しなど、契約に「追完」を求める権利です。不具合を直してもらうことが可能になりました。
- 代金減額請求:追完請求を行っても売主が対応しない場合や、修補が不可能な場合に、契約内容に適合しない程度に応じ、売買代金の減額を請求する権利です。
- 損害賠償請求:契約不適合が原因で買主に損害が発生した場合に、売主の過失の有無を問わず(原則)、損害の賠償を請求できる権利です。
- 契約解除:契約不適合が重大で、契約の目的を達することができない場合に、買主が売買契約を解除する権利です。代金の返還と物件の返却を行います。
契約不適合責任 期間:権利行使の制限
契約不適合責任に基づぐ買主の権利行使には、「期間の制限」が設けられています。期間の設定は、売主が「宅地建物取引業者(不動産会社)」か「個人」かによって大きく異なります。
- 売主が宅建業者の場合:宅地建物取引業法(宅建業法)により、売主が負う責任期間は引き渡しから「2年以上」とすることが義務付けられています。短く定める特約は無効となります。実際には構造上主要な部分や雨水の侵入を防ぐ部分に関して「2年」と規定されるケースが多いです。
- 売主が個人の場合:民法の任意規定が適用されるため、売主と買主の合意によって期間を自由に定めることが可能です。「一切責任を負わない(免責特約)」とすることや、「引き渡しから3ヶ月以内」といった短い期間を設定することが一般的です。
- 不適合を知った時からの通知期間:上記の期間にかかわらず、買主は不適合を知った時から「1年以内」に売主に対して不適合である旨を通知する必要があります。この通知を行使しないと権利が消滅する可能性があるため注意が必要です。
契約不適合責任の具体的内容と対応策
中古マンションの雨漏りと契約不適合責任:重大な不具合への対応
雨漏りは、中古マンションで発生する問題の中でも特に重大な契約不適合に該当する可能性が高い不具合です。
- 雨漏りの該当性:雨漏りは、建物の構造体や内装に深刻な影響を与え、マンションの「雨水の浸入を防ぐ部分」の品質を欠いた状態と言えます。売主が宅建業者の場合、最低でも引き渡しから2年間は責任を負うことが法律で規定されています。
- 対応の流れ:雨漏りを発見した時点で直ちに写真などの証拠を確保し、契約内容に記載された期間内に、書面で売主に対して「追完請求(修理の請求)」を行う必要があります。修理が不可能な場合や拒否された場合は代金減額や損害賠償を検討します。
中古マンションでシロアリは契約不適合責任?:隠れた欠陥への対応
シロアリ被害は木造部分の構造的な強度に影響を与えます。
建物の安全性を低下させる重大な欠陥です。
マンションの場合、一戸建てよりはリスクが低いですが、1階や低層階では注意が必要です。
- シロアリ被害の責任:シロアリ被害は、建物の主要な耐力部分に関わる場合、重大な契約不適合に該当する可能性が高いです。売主の責任期間は契約内容によりますが、見つかった場合は速やかに売主に通知し、追完請求を行う必要があります。
- インスペクションの役割:中古マンションの「インスペクション(建物状況調査)」は、目視で確認できる範囲に限られますが、シロアリ被害の兆候(木材の腐食、蟻道など)を発見する手助けとなります。インスペクションを行うことで、契約不適合責任のトラブルを事前に回避することが可能となります。
付帯設備や数量に関する契約不適合責任の内容
契約不適合責任は、建物の構造的な欠陥以外にも、付帯設備や契約上の数量などにも適用されます。
- 付帯設備の不適合:売買契約書に「給湯器は作動する状態で引き渡す」と記載があったにもかかわらず、引き渡し直後に故障した場合、契約内容に適合しない不具合として責任を追及できます。期間は契約で定めることができ、通常は数ヶ月と短いです。
- 数量や種類の不適合:契約書に記載された面積や土地の数量が実際と異なった場合や特定の材料の使用が契約内容であったにもかかわらず違う材料が使われていた場合も、契約不適合責任の対象となります。
契約不適合責任と損害賠償・契約解除
契約不適合責任と損害賠償の範囲と請求方法
契約不適合責任に基づぐ損害賠償請求は、買主が負った損害を金銭で償ってもらう重要な権利です。
- 損害賠償の範囲:請求できる損害は、「信頼利益」に限られず、「履行利益」にまで及びます。具体的には、不適合を修理するためにかかった費用(修理費)、不具合によって生じた追加の損害(雨漏りによる家財の損傷など)や、契約が履行されていれば得られたはずの利益(賃貸収益など)も対象となる可能性があります。
- 請求方法と流れ:不適合を発見したら、まず売主に不適合である旨を通知し、追完請求を行います。売主がこれに応じない場合や修理で損害が回復しない場合、損害額を算定して損害賠償請求を行います。損害額の算出には専門家の意見が必要な場合が多いです。
契約解除:最終手段としての権利行使
契約解除は、契約不適合責任の中でも最も重い権利行使であり、売買契約を無かったことにする最終手段です。
- 契約解除の条件:契約不適合の度合いが大きく、「契約の目的を達することができない場合」に限られます。例えば、建物の構造的な欠陥が重大で安全に住めない場合や、修補が不可能な場合などが該当します。軽微な不具合では契約解除は認められません。
- 催告と解除の手続き:契約解除の前に、原則として売主に対して相当の期間を定めて追完の催告を行う必要があります。催告後も売主が履行しない場合に、契約解除の意思表示を行います。契約解除が成立すると、売主は受け取った代金を返還し、買主は物件を返却することになります。
中古マンションの重要事項説明と契約不適合責任
中古マンションの重要事項説明は、契約不適合責任のトラブルを回避するために非常に重要な役割を担います。
- 重要事項説明の内容:不動産会社は、重要事項説明の中で、契約不適合責任の内容(期間、範囲、特約の有無など)を「書面で」買主に説明する義務があります。特に売主が個人の場合の免責特約など、買主に不利な条件はしっかりと確認する必要があります。
- 情報の告知と責任範囲:売買契約に先立ち、売主は知っている不具合情報を全て告知する義務があります。重要事項説明の中で不具合が説明されていれば、その不具合は契約内容に適合しないとは見なされず、契約不適合責任の対象外となる場合があります。
契約不適合責任と不動産取引の注意点
契約不適合責任 期間の特約とリスク回避
中古マンションの売買契約では、契約不適合責任の期間に関して、法律の規定とは異なった「特約」が設けられることが一般的です。この特約を理解することがリスク回避に繋がります。
- 個人売主と免責特約:売主が個人の場合、「契約不適合責任を負わない」という免責特約が設定されることが多いです。買主はこの特約がある場合、購入後の不具合修理費用を自己負担するリスクを負うことを認識する必要があります。
- リスクの軽減方法:免責特約があったり、期間が短い場合でも、「既存住宅売買瑕疵保険」に加入することで、一定期間の構造上の欠陥などに対する保証を得ることが可能となります。瑕疵保険は買主の安心を高める有効な手段です。
中古マンション インスペクションの重要性と契約への反映
中古マンション購入前に行うインスペクション(建物状況調査)は、契約不適合責任に関わるトラブルを防ぐために不可欠な要素です。
- インスペクションの役割:専門家が建物の状況を調査し、雨漏りや給排水管の劣化などの不適合の有無を事前に把握できます。これにより、売主と買主の間で情報の格差が埋められます。
- 調査結果の反映:インスペクションで発見された不具合はすべて売買契約書に記載し、その不具合に関しては「契約不適合責任の対象外」とするなど、責任の範囲を明確に定めることが重要です。これにより、買主は知った上で購入し、売主は告知責任を果たすことができます。
府中周辺の中古マンション契約不適合責任の傾向と対策
私たちは府中エリアで長年物件管理を行ってきた専門家として、地域のマンションの取引で見られる契約不適合責任の傾向と対策についてアドバイスを提供します。
- 給排水管の不具合リスク:府中周辺の築年数の経ったマンションでは、共用部分および専有部分の給排水管の劣化による漏水や詰まりのリスクが高いです。契約不適合責任の期間が切れる前に、給排水設備の状態を専門家に検査してもらうことが重要です。
- 重要事項説明の徹底確認:府中周辺の不動産会社は、契約不適合責任に関する特約を細かく設定する傾向があるため、重要事項説明の際に、責任期間や免責事項を特に念入りにチェックし、疑問点は必ず担当者に問い合わせて解決しておく必要があります。
契約不適合責任に関する法的知識とトラブル解決
損害賠償と履行の追完請求の関係
損害賠償請求と履行の追完請求は、契約不適合責任の下で買主に与えられた重要な権利ですが、この二つの請求には一定の関係性があります。
- 追完請求が優先の原則:軽微な不適合の場合、買主はまず売主に対して「追完請求(修理)」を行う必要があります。追完を求めることなくいきなり契約解除や損害賠償を請求することは原則としてできません。
- 損害賠償請求の独立性:ただし、不適合によって生じた損害(例:雨漏りで家具が壊れたなど)については、追完請求とは別に、売主の過失を立証することなく、損害賠償請求を行うことが可能です。この点が旧瑕疵担保責任との大きな違いであり、買主にとって有利な変更点です。
契約不適合責任を巡るトラブル解決の流れ
中古マンションの契約不適合責任を巡るトラブルは、法律的な知識が必要なため、適切な手順で対応する必要があります。
- 不適合の通知と証拠保全:不具合を発見したら、直ちに売主に内容を通知し、同時に不具合の状況を写真や動画で記録して、証拠を保全します。
- 追完請求の実施:売主に対して修理や補修を求める追完請求を行います。この際、期間を定めた書面(内容証明郵便など)で行うのが理想的です。
- 売主の対応に応じた次の手段:売主が誠実に修補を行った場合は解決です。売主が拒否したり、対応が不可能であったりした場合は、代金減額請求、損害賠償請求、最終的に契約解除を検討します。
- 専門家への相談:トラブルが複雑化したり、売主側が法律的な主張を行ってきた場合は、弁護士や不動産専門の相談窓口、私たちのような物件管理に長けた会社に相談することが解決への早道です。
まとめ:府中専門家からの最終アドバイス
中古マンションの購入において、契約不適合責任は、買主の安心と権利を守るために不可欠な制度です。
しかし、その内容や期間は契約内容によって大きく異なり、特に「個人売主」との取引では免責特約に注意が必要です。
- 最終的な結論:契約不適合責任を利用するためには、契約時の期間と範囲の明確化、不具合発見後の「1年以内の通知義務」の遵守、そして追完請求の優先が重要です。売主が宅建業者の場合は、構造・雨水浸入に関して最低2年間の責任があり安心です。
- 府中専門家からのメッセージ:府中エリアでは、特に給排水管の劣化や大規模修繕の状況が物件の不適合に繋がる可能性があります。購入前のインスペクションや重要事項説明を徹底し、万が一の際に備えた瑕疵保険の加入も強くおすすめします。
この記事の内容を活かし、中古マンションの取引を安心して進めてください。
この続きとなる詳細な情報、特に「中古マンション4000万円での購入時の落とし穴」について解説しています。
ぜひ上記のリンクよりアクセスして、更なる知識を得てください。
府中エリアで物件探しの中、トラブルに巻き込まれるか不安な方はお気軽にご相談ください。


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